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アメリカ、NC州の州都ラレーの日本語教会の牧師をしているマスタージッコ。昔取った杵柄、喫茶店のマスターの時の愛称は今も不滅!
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clip_relgious003.jpgこのお話は、随分前にビリー・グラハム ミッションの月刊誌に掲載されていたもので、とても心に残り、ずっと私のクリスマスストリーの大切な例話として、覚えているものです。今日は、是非皆さんにシェアーしたいと思います。タイトルは「最後のわらくず」です。

最後のわらくず

●マクニール家の子供たち

どんよりした、いかにも冬らしい天気の日の午後、マクニール家の4人の子供たちはみな家の中に閉じ込められて、いつものように互いにからかいあったり、つまらないことで口論したりおもちゃのことでけんかしたりするしかなかった。

そんな時、エレンはうちの子供たちはもともと仲が悪いのかと思いたくなった。いやそんなことはない。もちろん時には兄弟げんかもするものだが、この頃うちの兄弟は特にとげとげしているようだ。特に年子のエリックとケリーは冬中喧嘩し続けようと決心しているかのように見えた。

ケリーが甲高い声で叫ぶ。「それちょうだい、わたしのよ。」「ちがうよ、ぼくのだよ。」とエリックが頑固に主張する。

エレンは二人の言い争いを聞きながらため息をつく。クリスマスは1ヵ月後に迫っているというのに、悲しいことにクリスマスの心がマクニール家の中には欠けていた。クリスマスは人が譲り合い、愛し合い、暖かな思いと幸せな心を味わえる季節のはずだった。

家庭には休日を楽しく過ごすために、ただの綺麗なプレゼントの箱や、ツリーの上に輝くキャンドル以上のものが必要だった。


●クリスマスのゲーム
エレンはあることを思いついた。何年も前に彼女の祖母がクリスマスの本当の意味を発見するのに役立つ、ある古い習慣について話してくれたことがある。もしかしたら、うちの子供たちにも効果があるかもしれない。確かにやってみる価値はありそうだ。

彼女は子供たちを集め、大きいほうからソファーに座らせた。エリック、ケリー、リサ、そしてマイク。「今年のクリスマスは何か新しいことをしてみない?ゲームみたいなものだけど、秘密を守ってもらわないとね。みんなできるかな?」

「ぼくできる!」とエリックが叫ぶ。「秘密を守るのなら私のほうがうまい」ケリーも負けない。「私もできるわ。」リサがあわせる。「ぼくぼぼくも、ぼくだってもう大きいんだから。」とちびのマイクがキーキー声を上げる。「じゃあ、ゲームの説明をしましょうね。」お母さんが説明する。

「今年は世界中で一番やわらかいベッドを作ってクリスマスイブに赤ちゃんのイエス様を驚かせてあげましょう。飼い葉おけの中にわらをおいてやわらかくするのよ。でも秘密にしなくちゃいけないのはね、だれかに親切にしてあげた時にわらを入れるんだけど、だれのために親切をしてあげたかは知られていけないの。」

子供たちは困った顔をする。「イエス様はどうやってそれが自分のベッドだとわかるの?」「大丈夫。ベッドをやわらかく作ってくれた人の愛情でわかるのよ。」エリックがまた困惑顔で質問する。「誰に親切にするの?」「お互いによ。週に1回、名前を書いた紙を帽子にいれるの。ママもパパもね。そして紙をひいて、その相手の人に1週間ずっと親切にしてあげます。でも相手以外には自分のひいた相手の名前を言ったらいけないの。その一人のためになるたけたくさんの親切をするの。人にはわからないようにね。そして良いことをひとつしてあげたら、飼い葉おけにわらを1本入れるのよ。」

「スパイみたいだ!」リサがうれしそうに言う。「でも嫌いなこの名前をひいちゃったらどうするの?」ケリーが眉をひそめる。お母さんはちょっと考えてから答えた。「特別に太目のわらをつかったらどうかしら?太目のわらだと飼い葉おけが早くいっぱいになるわよ。屋根裏にあるゆりかごが使えるわ。さあ、学校の裏の野原でわらを拾いましょう。」

子供たちは言い争いも無く、ウールの帽子と手袋に身を固めて笑いながらころがるように家を出た。野原は夏の間、背の高い草でおおわれていたが、今は草も枯れて金色の茎は本物のわらのように見えた。子供たちは持ってきた大きな箱の中に注意深く枯れ草を集めた。エレンは箱があふれそうになるのを見て笑った。「もう十分よ。飼い葉おけは小さいんだから。」みなは家に帰り、エレンが今まで使ったことのない皿の上にわらを綺麗に並べた。エリックは年長なので屋根裏に上がって飼い葉おけを持ってくる役目を与えられた。

「パパが帰って来たらすぐにくじをひくわよ。」いらいらしていた子供たちの顔色もすっかり変って、わくわくしているのを見たら夫が喜ぶだろうと、エレンは微笑を抑えられなかった。その晩食卓で6枚の紙を折って、トランプのようによく切り、お父さんの毛皮の帽子の中で振ってくじ引きが始まった。ケリーが最初に引いて、すぐにくすくす笑い出した。次にリサが、大真面目なスパイのような顔をしながら帽子に手を伸ばした。マイクはまだ字が読めないので、お父さんが名前をそっと耳にささやいた。するとマイクは誰にも知られないようにその紙を急いで食べてしまった。次はエリックだ。紙をあけると、彼はしかめ面をした。でも名前をすぐにポケットに隠して何も言わなかった。最後にお父さんとお母さんが名前を選んでゲームは始まった。
 
●すばらしい出来事
その週は驚くことばかりだった。マクニール家は突然見えない妖精の一団に襲われたかのようだった。ケリーが寝る時間にベットのそばに行くとパジャマがきちんとたたまれ、ベッドカバーの襟が少し折りたたんであった。誰かがいわれもしないのに工作台の下のおがくずを掃除していてくれた。ある日、昼食のあとでお母さんが郵便を取りに行っている間に台所の流しの上のゼリーの汚れが不思議に消えていた。そして毎朝、エリックが歯磨きしている間に、誰かが彼の部屋に忍び込んでベットを直してくれていた。完璧にではなかったが直してあった。

「私の靴はどこにいった。」とお父さんがある朝聞いた。誰も知らなかったが、お父さんが出かける前には、磨かれた靴が靴箱に戻されていた。

お母さんは他にも変った事に気付いた。子供たちが前のようにからかったり争ったりしなくなったのだ。言い争いが始まっても、突然に何の理由も無く静まってしまうのだ。エリックとケリーとさえ仲が良くなり、けんかが少なくなった。実はあるときなど、子供たちがみんな自分ひとりでひっそりと笑ったりくすくす言ったりしていた。そしてゆっくりと1本1本わらが飼馬桶に現れ始めた。毎日ほんの数本、そしてまた数本と。1週間が終わる頃には小さな山が出来ていた。

●エリックの憂鬱
みな、次の名前を引きたがった。そして今度は最初の時よりも笑い声はより多く、より楽しかった。ところがエリックだけは自分の引いた紙を開いて見ると一言も言わずにポケットにしまった。

2週目はますます予想もつかない出来事が起こり、飼馬桶のわらの小山は高く、ふんわりとしてきた。笑い声は高まり、いじめは減って、家の中で言い争いなどはほとんど聞かれなくなった。ただエリックだけがことのほか静かで時には母親の目には悲しそうに見えた。しかし飼葉桶にわらは増え続けた。はやクリスマスは目前だ。イブの前の晩、みなは最後の名前を引いた。帽子の中の名前を引くためにテーブルの周りに集まった時、子供たちはこんもりと積もったわらを眺めてほくそ笑んだ。もう気持ちよさそうにやわらかくなっていたが、あと一日のうちにもう少し深く、もう少しやわらかくすることができる。がんばるぞ。帽子がまわされた。これが最後だ。

マイクは名前を引くと、また毎週していた通りに紙を食べてしまった。リサは自分の紙をテーブルの下で注意深く開くとのぞきこみ、そして手で口を隠しながら笑った。ケリーは帽子に手を伸ばし、名前を見たとき、大きく歯を見せてにやっと笑った。お父さんとお母さんがそれぞれ名前を引くと、1枚だけ名前の入った帽子をエリックに渡した。彼が紙を開いて見たとき、顔はくしゃくしゃになり泣き出しそうになった。ものも言わずに彼は部屋を飛び出した。

みながすぐに席を立ったが、お母さんはきっぱりいった。「だめ、ここにいて。私が行くから。」エリックは自分の部屋で片手に大きなスーツケースを持ちながら別の手で厚手のコートを着ようとしていた。泣きべそをかきながらエリックが言った。

「ぼく家にいられないよ、もしいたらクリスマスはめちゃめちゃだ。」「でもどうして?どこにいくの。」「2~3日なら雪の穴の中で寝られるよ。クリスマスが終わったら帰る。約束するから。」お母さんはこの雪の中で手袋もブーツも無いのにといいかけたが、お父さんがあとから追いかけてきてお母さんの手に自分の手を重ねて押しとどめた。玄関のドアは閉まって、二人は窓から小さな影が悲しそうに方を落として通りをとぼとぼ横切り、街角の雪の土手に腰をおろすのを見た。外は暗く、寒く、風にあおられた雪が少年とスーツケースにかかった。「そっとしておいてやろう。そのほうがいい。しばらくしたらそばにいっておやり。」とお父さんは言った。お母さんが道を横切って雪の塊の上に並んで腰を下ろしたとき、肩を丸めた少年はすでに雪で白くなっていた。

「どうしたのエリック。あなたいい子だったのに、飼葉桶のゲームを始めてから何かが気にかかっていたのね。お母さんに話してくれる?」「ママわからないの?」エリックはすすり上げながら言った。「頑張ったけどもうだめだよ。クリスマスを台無しにしちゃいそうで。」彼はむせび泣きながら母親の腕に身を投げ出した。「ママ!」少年は涙を抑えながら言った。

「ママはわかってないんだ、いつもいつもぼくの取るのはケリーの名前ばかり。あの子嫌いなんだよ。頑張ったよ、ママ、ほんとに。毎晩あの子の部屋に忍び込んでベッドを直してやった。パジャマだってたたんでやった。この前、ぼくのレーシングカーを使わせてやったのに、あいつまた壁にぶつけたんだ。毎週、帽子を回すときに今度こそ終わりだと思ってたのに。今日またケリーの名前を引いて、もう我慢ができなくなったんだ。これ以上やったらあいつを殴りたくなるよ。家の中にいてけんかしたら、クリスマスどころじゃなくなるもの。」二人はしばらくそのままじっと座っていたがやがてお母さんが言った。

「エリックえらかったわね。あなたのした親切は2倍の価値があるわ。だってあなたはそんなに何度もケリーのために我慢したんですもの。一度に1本のわらくずの分だけ、とにかく親切をしたのよ。したくなかったのに、我慢してしんせつをしたのよね。クリスマスの心って結局それじゃないかしら。やりにくい親切をして、苦労して重ねたわらくずだからこそ、あの飼葉桶は特別なのよ。今年一番大切なわらくずを飼葉桶においたのはきっとエリックだとお母さん思うわ。」

お母さんは抱き寄せたエリックの頭をなでながらそっとささやいた。「どうかしら。最後にやさしい親切をいくつかしてみるのは。お母さんは自分の紙切れをまだ見てないのよ。紙を交換しない?内緒で。」エリックは顔を上げ目を見開いて母の顔を見た。「それってずるくない?」「そんなことはないわ。」二人は一緒に涙をふき、雪を払って家に戻った。
●最後のわらくず
 翌日、家中が料理とクリスマス用の掃除と最後のプレゼントつくりに忙しく、興奮ではちきれそうだった。しかし、その忙しさの中でも新しいわらの数本が飼葉桶には加えられて、夜のとばりが降りる頃にはちいさな桶はあふれそうだった。家族のひとりびとりは大きなものも小さなものもそれぞれにすてきなわらくずの前で立ち止まってはにっこりして立ち去るのだった。でもどうだろう、そこにはもう1本わらが余計におけたらもっと素晴らしいかもしれない。

それでお母さんは就寝前にそっとケリーの部屋に入って、小さな青いパジャマをたたみ、ベッドの襟を折って上げようと思った。ところが彼女は入り口にたたずんでしまった。もう親切は済んでいたのだ。パジャマはベッドの上にたたまれ、枕の上に小さな赤いレーシングカーが置かれてあったのだ。結局最後のわらくずはエリックが置いたのだった。
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プロフィール
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マスタージッコ
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性別:
男性
誕生日:
1955/10/13
職業:
牧師
趣味:
旅行、クラシック音楽鑑賞、将棋
自己紹介:
ノースカロライナ州ラーレーの日本語教会の牧師をしてます。最愛の妻と娘夫婦がいます。
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